美味しい鹿肉の燻製    作り方 その2 実践編

食について

皆さんこんにちは。

では 前回に引き続き、おいしい鹿肉の燻煙の作り方、
その具体的な手順をご紹介致します。

その前におことわりしておきますが、前回ご紹介したポイントは、あくまでも私が思う理想的な工程の目安です。

そうは言っても、実際は教科書どおりには中々いかないものですよね。

分かります、私もいつもそうです。
と言うよりも、寧ろ私は 教科書どおりにしたくない派の人間なんです 笑

実は白状すると今回も、途中で危うく失敗するところでした。

何があったのかは 読み進んで頂いてからのお楽しみ、ということで…

さあ、失敗を恐れずにはじめましょう!

[準備編]

1 今回のレシピです

先ずはソミュール液を作っていきます。
今回は塩分8%で作ります。

材料
水:1L

鹿肉:1280g

このシカ肉は、というと…そうです。

1月に初めて自分で獲った記念すべき獲物の鹿肉です。

何のことか事情が分からない、という方はこちらをご覧下さい。

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塩:80g

砂糖:塩の半量 ➡40g

あとはハーブ類🌿:

クローブ、カルダモンは外せません。
ローズマリー、オレガノは庭で採ってきた生葉を多めに。
更に粒胡椒、シナモンスティック、ローリエ…

2 10分程煮出して火を止めたら冷めるまで放置。

3 常温になったら、ジップロックで肉ごと漬け込みます。
この量ならLサイズひと袋でちょうどくらい。    

4 これで冷蔵庫でしばらく漬け込みます。
あとは10日ほどほったらかしでOK。

今回は…気がついたら13日経ってました。
丁度良いときに思い出して良かった~ 汗

  自給暮らしは何かと忙しいんですよ 笑

今回は8%なのでこのままでは塩ょっぱくて食べれません。

5 水に漬けて塩抜き。
➜ボールに張った水をしばらく放置して、3回水替えしました。
 時間にして4~5時間。

ちょろちょろの流水に漬けといたら、もう少し早かったかも知れませんね。

そろそろ良い頃合いかな、と思ったところで
端っこを切って焼いて味見します。

「うん、ちょっと抜け気味やから、燻製したら味が凝縮して丁度ええやろね。」

※追記  おっと、忘れてましたが、ここでソミュール液を捨てちゃうのは勿体ないですよ。

ゆで卵などのオマケを放り込んで、第2弾を すかさず漬けちゃいましょう!

但し一晩で上げないと、塩ょっぱくなり過ぎますから 注意!

6 この後は、キッチンペーパーでしっかり水気を拭いてバットに乗せ、冷蔵庫でひと晩乾かします。

7 翌朝、干網に並べて外で寒風に晒して風乾します。

乾き具合を時々肉の様子を見ながら判断します。
この時うっかり陽が当たらないように気をつけて下さい。

今回は結局、丸1日風乾しました。

もし風乾を短時間で済ませたい場合や冬以外の気温の高い季節に作る場合は、扇風機で強制的に乾かすと早いです。

この時完全にカッピカピに乾かさなくても、後で熱源で強制乾燥も可能ですので、そこまでする必要は無いと思います。

肉の表面がしっかり乾いてればOKです。
       

[実践編]


1 熱源の用意

昭和の古~い灯油式手あぶりコンロ。         
以前は七輪と炭でしていましたが、最近はコレ一択。
電熱ヒーターを使う人が多いようですが、加熱を安定して継続出来るものなら何でもいいんじゃないでしょうか。

2 燻製器   我が家のは一斗缶で手作りしたものです。

3 温度計   

4 煙の源  燻製チップ
去年のスモークウッドの余りもの。   
&桜の薪があれば、細かくハツっても勿論使えますが、小切ってちょっと割れば十分使えます。

5 小ぶりでしっかりした鍋       

チップ等を放り込んで燻すのに使用します。

こんなところでしょうか。

さあ、お待ちかね。
では実際にやっていきましょう!

注意点
・火が通りにくいもの 下段へ
・火が通りやすいもの 上段へ   以上!

チーズは
いつも最上段に入れます。
それでもうっかりしていたら… 

oppo_2

こんなことになっちゃいます。
なんか可愛い。

最下段には大体、脂っこいイノシシ、豚バラ、カシワもも肉などを
➡脂がジュージュー垂れちゃいますからね。

今回は、カシワのもも肉です。

こちらは完全にオマケです。

スペースが余ってたもんで、当日に奥さんが買ってきて、さっき塩とハーブをを揉みこんだ即席です。
 

随時  燻製チップを追加します。

途中から面倒なので、割った桜の木を試しにそのまま入れてみると…

普通に焦げて煙でてます!

「なーんや、わざわざ細かいチップ作らんでもこれでええやん。」

新しい発見です。
※但し他の煙源が高温で まだ燃え尽きていない状況での話でしょうが

ついでに 庭のローズマリーやオレガノも生葉で放り込んだりなんかして…

「お、これも思った以上にいい香りするやん!」

新しい発見 その2です。

因みに私は いつもこんな感じ。

思いつきで、
何かのついでに
ダメもとで 
自分で試しにやってみて
トライ&エラーをひたすら繰り返し
手探りで上達していく…

それがこの上なく楽しいんです。
そのかわり、誰かに手取り足取り教わるのは超苦手。

そんな生き方です。

だから上達まで 人一倍 時間がかかります。
それでもいいんです。

回り道をしながらでも、逆にその景色を楽しみながら進めたら
それでいいんです。
そういう人なんです。 私という男は。

おっと、話が逸れました。

で、2時間と少し燻煙したところで
丁度お昼の時刻になりました。
見るといい感じに燻されていたので、これにて燻煙終了としました。

(※本当は、午後にもう一度火を入れて あと少しあぶろうと思っていたんですが

飯を食ってる間に雪が降って来たんです。

で、面倒になってやめちゃいました。)

さあ、問題はこの後です。
お昼に味見がてらスライスしてみたところ…

薄いお肉は上出来でした。旨い!!
でも、厚い塊の方は…

中まで火が通ってません。
まさにローストビーフみたいに中心部が真っ赤っかです。

いや、もしかしたら火が通ってるかも知れないけど…
これ 安心して人にあげれないよね…

でも大丈夫!

慌てることはありません。
私はそのリカバリー法なら知っている!

3年ほど前にも、実は同じことがありました。
そしてその時に、例のローストビーフ方式を真似して試した事があるんです。

「って…同じ失敗をまたしたんか~い!! 怒」

そんな皆さんの声が聞こえてきそうですね。

はいそうです、やってしまいました 泣

私って、そんなダメなひとなんです 笑

(ちょっと肉厚すぎるかな~、でもまぁ、いっか)

と、そのままやっちゃいました。
やっぱりダメでした。

でも、失敗することには慣れてます。

何か好きな事をしていてトラブルがあった時、私は高い確率でこう思います。

「おっと、面白くなってきたぜ…」

変な奴だと思われますか?
その通りです 笑

気にせず、リカバリーしてきましょ!

久しぶりにもう一度、あのサイトを調べなおして…

フムフム、60℃の湯でまず90分とな

[火の通りがいまいちだった時の対処法]

1 肉をきっちり2㎝にスライス
2 ジップロックになるべく平べったく並べて
3 先になるべく脱気しておいてそれから湯の中へ
4 ストーブの上で湯煎
5 その時浮いてこないように、大きい皿で重しをして
肉が全て湯に浸かるように袋を沈めます。
6 湯温60℃をキープするよう注意して90分間湯煎

その間、湯煎60分後に試しに櫛付きの温度計で肉の中心温度が何度くらいか計ってみると  57℃

湯煎90分後は  60℃!!
まさに記述どおり、すごいな~

更に数時間、鍋ごと保温しながらゆっくり冷ましながら火が通るのを待ちます。 

そして  まんまと上手くいきました!
スライスしてみると 

うん、寧ろいつもより旨いかも!

良い感じでお肉のレア感 というか

柔らかさが残っていて、

それでいてちゃんと香りと風味もしっかりついていて、大変美味でした!!

怪我の功名 ってやつですね 笑

最終的に上手くいったので今回も大成功です!

小さな失敗なんて、気にしない、気にしない。

というよりも、寧ろ 慌てずに対処できた自分を褒めたいです。

と、実践編はここまでです。

如何でしたか?



ここまで読んで頂いて、もう皆さんお気づきでしょうが、私は決して優秀な人間じゃありません。

寧ろかなりアバウトな性格です。

割とおっちょこちょいです。

それでも ほら、ちゃんと美味しい燻製が出来ました。(^▽^)/

何でもそうですが、実際に自分でやってみないと
詳しいことは分かりません。

結構 想定外の事が起きるもんです。
でもそうなったら、その時に対処したらいいんじゃないでしょうか。

何かをはじめるとき、

初めから何もかも綺麗に スマートにやろう、

なーんて考えずに、全てが整っていなくても、とりあえずやってみよう!!
で 良いんじゃないでしょうか?

それで少々つまずいたとしても
その時あたふたしたとしても
恰好悪い失敗をしてしまったとしても

それで良いんじゃないかな。
そんな事が自分の経験として少しずつ蓄積されていって、やがては自分の奥行きを広げてくれるんじゃないのかな。

そう思います。

※追記: まぁ、今回の件は 予めお肉を薄くスライスしておくとか、
焙りの時間と温度をもう少し増やすかしておいたら防げた案件でしょうけど。

でも、それも後から振り返ってみれば、のはなしです。

今回は以上です。


最後までお付き合い下さって ありがとうございました。

ではまた 次回の話題でお会いしましょう。

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